導入事例

Case Study

事例:攪拌機 変速機ギヤ摩耗

Summary

本事例では、T-MCMA(電流情報量診断)を用いて撹拌機の状態監視を行い、LshaftおよびLxの悪化をトリガとしてバイエル変速機の異常を検知しました。さらに精密解析により、変速機のギヤ摩耗(フレッチング摩耗)の発生を特定しました。早期発見により、変速機内部の他部品だけでなく、モータや出力回転軸系へ劣化が波及するリスクを抑え、設備の短寿命化防止に寄与しています。

課題:バッチ運転・変速機構のため、定量評価と傾向管理が難しい

対応:電流信号からLshaft、Lxを監視し、異常兆候を検知、精密解析でギヤ摩耗を特定

効果:異常の早期発見により劣化の波及およびメンテナンスコストを抑制

機器名称攪拌機
機器構造減速機
運転方式バッチ運転 

導入の背景・課題

対象設備は撹拌機で、運転はバッチ単位で行われ、かつ変速機構を介して回転条件が変化する運用でした。また低速回転の設備であり従来の診断手法では状態の監視が難しいものでした。

  • 振動診断では低速の回転設備の監視は難しい
  • 変速や運転モードの違いで信号が変化し、異常の変化と切り分けにくい
  • 早すぎる整備や見逃しが起こり得る

そこで電流解析であるため低速回転設備にも有効なT-MCMAを利用して機器状態の管理を行うこととしました。またクラウドを通じた、当社の診断スタッフによる監視サービスを利用することで運転条件の変化を考慮したより正確な診断を期待していました。

効果

パラメータの悪化から変速機異常を検知し、精密解析でギヤ摩耗を特定

T-MCMAで撹拌機の運転電流を監視したところ、LshaftおよびLxの悪化を捉えることができました。これを起点にバイエル変速機の異常を疑い、精密解析を実施した結果、変速機のギヤ摩耗(フレッチング摩耗)の発生を特定できました。

劣化波及の抑制により、短寿命化を防止

ギヤ摩耗が進行した場合、変速機内の他部品の損傷にとどまらず、モータや出力回転軸系へ負荷が波及し、劣化が連鎖的に進行する恐れがあります。本事例では、早期に異常兆候を捉え、摩耗の発生部位まで特定できたことで、劣化の波及と設備の短寿命化を抑制しました。

診断・解析の詳細

着目したパラメータ:①Lshaft(軸系異常の監視パラメータ)
          ②Lx(バイエル変速機 回転周波数成分)

診断パラメータの詳細はこちら

◇診断のポイント
 変速機の回転周波数成分へのLxが顕著に悪化していたが、Lshaftも悪化していた。これは変速機の状態変化がモータの回転にも影響を及ぼしていたものと考えられる。

T-MCMAの概要・適用範囲は製品ページでご確認ください。

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