技術コラム
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診断の原理
本コラムではT-MCMAの診断の原理として、基礎理論であるMCSA(Motor Current Signature Analysis)とそこから発展した当社の診断技術について解説します。 MCSA 電動機の電流兆候解析 背景情報 1970年ごろ、世界の原子力発電所の動力源である原子炉内に設置された電動機を検査する技術が必要とされていました。これを受け、アメリカのテネシー州にあるオークリッジ国立研究所が、電動機の検査方法の研究開発を開始しました。また、ほぼ同時期に日本でも、当時の八幡製鉄所(現在の日本製鉄九州製鉄所八幡地区)が同様の研究開発に着手しています。 研究が進む中で、アメリカのオークリッジ国立研究所において、電動機のさまざまな異常状態で固定子の電流が変調することが発見されました。さらに、固定子と回転子間のエアギャップの変化や回転子バーの抵抗値変化、回転の変動、トルクの変動などが、固定子と回転子の間で相互作用する空間磁束線に影響を与え、逆起電力を通じて固定子電流が変調することが徐々に解明されていきました。 これにより、固定子電流の変調を用いて電動機の状態を解析する「MCSA(Mot […]
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設備保全方式の考え方
本コラムの内容 設備保全の役割は、単に壊れた箇所を直すことだけではありません。突発的な故障によるラインの停止を防ぎ、いかに効率よく設備の寿命を延ばすかが、製造現場の生産性を左右します。 本記事では、一般的な「事後保全」や「予防保全」といった保全方式の違いを整理し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。自社の設備状況に合わせて、どのような保全の仕組みを構築すべきか、検討のヒントとしてご活用ください。 保全方式の分類 設備保全は、大きく分けると「事後保全」と「予防保全」の2つに分類されます。さらに、予防保全の中には「時間基準保全(TBM)」と「状態基準保全(CBM)」という異なるアプローチが存在します。これらの方式は、どれか一つが正解というわけではありません。対象となる設備の重要度や、故障した際の影響範囲、さらにはメンテナンスにかかるコストのバランスを考えて使い分けることが一般的です。 事後保全 事後保全(BM:Breakdown Maintenance)は、設備が故障したり、性能が低下したりしてから修理を行う方式です。 メリット: 壊れるまで使い切るため、事前の点検コストや部品交換 […]
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機械設備の診断技術と特徴
本コラムの内容 設備の状態を客観的に判断するためには、五感による点検だけでなく、データに基づいた「定量的な診断」が欠かせません。しかし、診断技術には振動、温度、電流などさまざまな手法があり、それぞれ得意・不得意があります。 本記事では、代表的な機械診断技術の特徴を比較し、設備環境や目的に合わせた最適な手法の選び方について解説します。 代表的な機械診断技術の比較 機械設備の異常を検知するための主な技術として、「振動診断」「温度診断」「潤滑油診断」「電流診断」の4つが挙げられます。それぞれの特徴を整理すると以下のようになります。 診断手法 主な対象 検知できる異常 メリット 課題・注意点 振動診断 回転体全般 アンバランス/ミスアライメント(芯ずれ)、軸受損傷、機械的ゆるみ、ギア異常 異常箇所の特定精度が高い軸系の異常に感度が高い センサ取付位置・取付方法で結果が変わりやすい周囲の影響を受けやすい 温度診断 軸受、配管、電気系統 潤滑不良・軸受損傷、冷却不良、接触不良 非接触で測定できて直感的 表面温度しか測れず、内部異常の発見に遅れが出る 潤滑油診断 減速機、油圧機器 内部摩耗、酸化、異 […]